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「ボクは小さい」の私的レビューv

▼ ゲーム紹介 ▼

ジャンル:
発売元:
開発:
価格:
機種:
発売日:

個人的評価:
頑張らないアクションアドベンチャー
(株)ビクターインタラクティブソフトウエア
(株)マーベラスインタラクティブ
6,800円  (ベスト版:2,800円)
プレイステーション2
2002年7月11日

★★★★★
■ストーリー
宇宙の指名手配犯シルバーを追ってチキュウに到着した宇宙パトロール隊「プッチメン」は、シルバーの反撃にあい、一戸建ての家屋「ユウキ家」に不時着してしまった。母船でお留守番をしていた見習い隊員ポム(主人公)はSOSにオロオロ。
まだまだ半人前だが、この危機的状況を救えるのは彼しかいない。ポムはサポートロボのパルと共に単身「ユウキ家」に降り立った。
任務は遭難した仲間の救出。そしてシルバーの逮捕だ!

■どんなゲーム?
身長5cmの宇宙人を操作して、助けを待つ仲間を救出していく3Dアクションアドベンチャー。
送られてくるSOSの画像から場所や時間を特定し、時間軸に沿ってタイムスリップも駆使してポムにとっては巨大な「ユウキ家」の中をマイペースに冒険します。
そんな中で見えてくる原住民の生活。その日常を垣間見るのもこのゲームの醍醐味。
▼ レビュー ▼
レビューと言うより感想になってしまうが非常に面白いゲーム。
人生の中で1度くらい「猫や犬などの小動物の視点で部屋を眺めてみたらどうなるだろう?」と思った事はある筈。それが叶うゲームです。

主人公のポムは身長5センチ。そんな大きさで一般家庭に入り込んだら、見慣れたキッチンや風呂場。散らかった子供部屋に居間のソファーに水槽に、それから階段の踊り場などなど。全てが巨大なアトラクションに変わってしまうでしょう。まさに小さな大冒険。

アクション自体は徐々に出来る事が増えていく絶妙なバランスもあって、そんなに難しくありません。それに走る飛ぶなどの基本的なアクションは、ストレス無く非常に心地いいです。
あの見える棚の上に行ってみたいと思うと、ほとんどの場合あとで必ず行けるという3D空間の作りこみも素晴らしく、SOSの画像から遭難場所を割り出してそこへ到達するまでのルートを工夫していく楽しみがあります。
主人公はやられても死ぬ事はなく、そこら辺も肩の力を抜いてプレイできる良い所。

所がこのゲーム。仲間の救出だけしていたらゲームを半分くらいしか楽しんで無い事になります。 冒険の舞台となる「ユウキ家」の住人の生活をじっくり観察する事。これがこのゲームのもう1つの柱です。実際、シルバーの部下が住人を巻き込んで騒動を起こすので無視は出来ないのですが、それよりもプレイしていたらここの住人の先が気になって気になって仕方なくなってくるから不思議。

パパのシナリオは締め切りに間に合うのか?! ママの隠し事はなんなのか?!
ルリちゃんの恋の行方は?! タクヤとみーちゃんは?!
と思わずどんどん時間を先に進めてはじーっと観察しちゃう事請け合い。
個人的には停電時の家族で怪談がお気に入りです。聞き入っちゃいます。

話はタイムパトロールも出てきて騒動が大きくなっていきますが、各住人のラストも納得の終り方で、タイムパラドックス的なつじつま合わせもしっかり出来ていて良質な脚本だと思います。

チップを集めたりのやり込み要素もあり、サブイベントも面白い。
ひたすら仲間を助けるもよし。
ずーっと住人観察するもよし。
時折聞こえるラジオに耳を傾けるもよし。
壁の裏に住むハムスターと交流するもよし。

非常に自由度の高いゲームだと思います。
丁寧に作られた隠れた名作。個人的には絶品レベル。

攻略本が出てなかったり、扱うサイトが少ないのが不思議なくらい。
私の知る限りのゲーム屋では今(06年5月)でも4,000円台で値崩れしてない所がすごい。
でもベスト版も出ているので入手はそんなに難しくないと思います。

似たようなゲームで「ちびロボ」と言うのがありますが、こちらはデザインが濃くて好き嫌いが分かれそうなので万人向けにはこちらをオススメ。(個人的にはちびロボも大好き!)

プレイ後は、気がつくとポムが居そうな場所を自分の部屋でも探していたりします。(06/05/10)





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