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「ナイトメアプリンセス(PS2)」の私的レビューv

▼ ゲーム紹介 ▼

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発売元:
開発元:
価格:
機種:
発売日:
CERO:

個人的評価:
ゴシックバトルAVG(女性向け恋愛AVG)
(株)ヴューズ
花梨エンターテイメント
6,800円
プレイステーション2
2008年5月22日
C(15歳以上対象)

★★★★☆
■ストーリー
主人公のリトルは今年114歳になる幼いバンパイアの女の子。
父親代わりのドラクレア伯爵、兄代わりラドウと共に3人でひっそりと暮らしていたドラクレア一家は、バンパイア狩りの組織から逃れるために、極東の島国…日本へと辿り着いた。
その夜、ふとしたきっかけで同い歳(14歳)の少年と出会い、人間の生活に憧れを抱くリトル。
娘に普通の幸せを与えてやりたいという父の思いを受け、正体を隠して夜間部に通学する事になったリトルだったが、ささやかな幸せの裏に追っ手の影が…。

■どんなゲーム?
吸血鬼をテーマにした、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。
リトルと人間の少年少女達の友情や、リトルを巡ってのバンパイア狩の組織や魔界との戦いを描く。ロマンス+バトル+コメディでややごった煮系。糖度は普通。吸血シーンは微エロ。

【原画】ヤマシタコウジ 【シナリオ】菜摘かんな
【キャスト】リトル(新谷良子)、ラドウ(遊佐浩二)、ドラクレア伯爵(安元洋喜)、
      犬飼一狼太(小野大輔)、小早川真治(石井真)、ヘルシング教授(萩原秀樹)、
      フランケン(谷山紀章)、ファントム(緒方恵美)、チェシャ(片霧烈火)、
      プリンス(石井真)、ムラサメ教授(伊藤達彦)、他..
【主人公】名前固定、音声ON,OFFあり、立ち絵あり
▼ レビュー ▼
※このレビューはクリア直後に書いたトピックス(08/06/05)のテンションが、
より生の声に近いと思いましたので、大部分の記述をそのトピックスから流用しています。
(書き下ろしレビューは---で区切ったトッピクス部分の後にあります)

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絵柄も世界観も好みだし、吸血鬼ものも好きなので気になってはいたけど、
発売日前にだいぶ出費してるしな〜と購入を迷っていた所、直前に買った
吸血鬼ものがかなりアレだったので、「えーい!吸血鬼系乙女ゲーリベンジだー!」
と、純粋なファンには申し訳ないやや複雑な意気込みで購入した1本。

結果的には、大成功。
いやー、面白かった。ヤバイくらい面白かった〜。

冷静に見れば、シナリオに矛盾点もあるし、システムも不親切な部分とかあるけど、
そんな客観的なマイナス点をふっ飛ばしてでも、個人的には大満足です。

もう、クリアするの勿体無くて少しずつ遊んじゃった。ラストの方なんて、
「全クリしたくないよー、もっともっとこの世界にたゆたっていたいよー!!」と、じたじた。
こんな気持ちにしてくれるゲームに出会えて嬉しいな〜。

このゲーム、乙女ゲーには珍しく、名前固定で主人公は名前を呼ばれまくり、
画面にも出まくって、音声もあり(ON/OFF可能)というもの。むしろ乙女ゲーというより、
吸血鬼の女の子の恋愛をテーマにしたアドベンチャーゲームなんだろうなと。
いやいや、主人公のリトルが猛烈に可愛いので、声ありで正解だと思う。うん。

設定も、バンパイヤ狩りの組織から逃れて日本にやってきたバンパイヤ一家の
娘(114歳)が、定時制夜間の中学校に通うとか、ぶっ飛んでて好きだー。

こういう、シリアス系の中にある学園ギャクっていうノリ大好きなんだv

あと、吸血鬼もので肝心の吸血シーン。
直前に買った吸血鬼ものは、1ミリの妖艶さもなく、スチルすらなくてガッカリしたけど、
こっちはちゃーんと攻略対象全員の吸血スチルが用意されてるし、
なにより、血を吸われた男性陣の、呻き声ちゅーか喘ぎ声?もバッチリ収録!

これだよ、これ!!

吸血鬼ものを買う乙女の期待を裏切らない演出バンザイ!!
あ〜、吸血鬼ものはこうでなくてはね。

対象キャラも皆良かったです。
主人公がバンパイヤ少女だけあって相手も、吸血鬼の義父、吸血鬼の義兄、
幽霊、人狼、人造兵器、吸血鬼ハンター、同級生、魔界の王子、そして、使い魔。
と、改めて並べてみると凄いカテゴリー。でもね、中でも、

フ ラ ン ケ ン の 可 愛 ら し さ は 異 常 ! !

やばい、フラン。可愛すぎ! なにあれもう、嫁に来てくれ!!!
フランの設定の、対妖魔兵器の人造人間。執事。料理が上手。紳士なしゃべり方。
というのを見た時から、ツボるとは思ってたけど、これほどとは思わなかった。

直球ストライク!

執事ってだけで主従萌えの自分はかなりヤバイのに、あの仕草、あのしゃべり。
どんだけ可憐なんですか!! 私を萌え殺す気ですか!!
あまりに萌えすぎて、部屋を意味なく徘徊してしまったよ。(^^ゞ
やや、ヤンギレ入ってる所がね。またいい。口押さえる立ち絵サイコー。

PC版にはフランケンは悲恋ENDしかなかったとか。
あー良かった。PS2版まで買うの待ってて。
これ、悲恋しかなかったら、泣いて大変だったよきっと。
(ユーザーの声を聞いて追加してくれたんだろうなと思う。ありがとう花梨!)

私は好きなキャラが全員でワイワイやってる所が好きなので、
パパ、兄、リトル、フラン、犬、猫の家族が成立するフランルート好きだなー。

あと他に、一狼太が可愛いとか、兄が面白いとか色々あるんですが、
フランの次は、パパがとにかく好きで好きで!!
マイホームパパ的な部分と、高圧的な部分の2面性に惚れました。
ちょっと拗ねるパパとか最高に可愛い。意外にタヌキな所も好きv
パパルートは切ないし、うわーん。・゜・(/Д`)・゜・。

このゲーム、ちょっと切ない最後の後にエンディングを聞くと効果大だね。
エンデニングの歌も良かった〜〜。

▼ ここ以降、ちょっとだけネタバレ ▼

このゲームの設定の1つに、ドラクレア家は満月の夜に自分をバンパイアにした
マスターの血液を摂取しないと魔力が安定しないというものがあって、
(つまり満月の夜に、リトル>ラドウ>ブラドと血を吸う必要がある)
あと、吸血しても全ての人間が吸血鬼化する訳でもなく、
本当に好きという想い+その人間の素質が必要だそうで。

これが、なかなか切ない。

自分が好きで吸ったのに、吸った瞬間大好きな人が屍になる可能性もある訳で、
そして、運良く吸血鬼になったらなったで、永遠に共に生きないといけない訳で。

そこで素朴な疑問が1つ。

ラドウ>リトルは分かるんだ。
自分を慕ってくれる少女を好きになっちゃったんだろうなーって。

じゃあ、ブラド>ラドウは?
ブラド(42歳)は、義息子ラドウ(16歳)に、どんな想いが!?

いや、親子愛だろうけど。それにしたって、どんだけ強い想いなんだ??
魔界ルートでリトルのいきさつは詳しく語られるんだけど、父と兄の部分は
ある程度しか分からないので、気になって気になって、夜も眠れないよ!!

リトルが加わるまでの400年間、2人っきりで転々としながら生きてた訳で。
息子の作った料理を食べ、息子のバイオリンの音に耳を傾け、
息子が人間の血を吸うを事を禁じて、自分の血だけを与え続けてたって…。

それ、どんな蜜月?(語弊)

しまった。ここだけで、ご飯3杯食べられる事に気付いてしまった。orz
ここら辺(本物息子含む過去の因縁)の出来事を切々と書いた
補完ストーリーはないものか。父と息子とかの親子ものに弱いんだ自分。


---

と、ここまでがクリア直後に書いたトピックス。
すごいテンションです。
個人的には大満足。ひさびさのヒットの乙女ゲーでありました。

ただ、このゲームが全ての人にオススメできるタイプのものではないとも感じています。

まず、ヒロイン名前固定。もうこれだけでダメな人はいるでしょう。
あと、世界観のノリも吸血鬼ものとはいえ重厚なものではなく、バトルシーンが多かったり、
時折コメディが顔を出したりと、やや少年マンガ的な空気もあったりするので、
これについて来られない人はいると思います。(好きな人はここが面白いんですが)

それから、システム周り。
ボタン配置がちょっと使いづらい。
音声のバランスが悪い。(ボソボソ聞こえないと思ったら耳に痛いとか)
頻繁に流れる変身シーンを飛ばすのがめんどい。
CG一覧は差分をまとめて欲しかった。
ミュージックモードがない。などなど。
とまあ、ぶっちゃけ叩けばホコリが出てくるんですよ。

シナリオもね、細かく見れば矛盾があるんです。
矛盾というより、シーンとシーンの繋がり部分が説明不足なのが主な原因ですが。
ここら辺は、シナリオの出来に100%の整合性を求める方にはツライ部分かもしれません。

ただ、この不足部分は脳内補完気質の人には無問題。
むしろ、「書いてないけどあれは実はあーなんだぜ、ふふふ…」と空想(妄想?)するのが
好きなタイプは、全ての出来事をテキストにしてないと楽しめないタイプの人より、
この世界を10倍楽しめるかと思います。

自分は思いっきり脳内補完気質なので楽しみました。
キスの矛盾も、「リトルったら好きな男の前でそんな嘘を!可愛いな〜v」&
「アレは数に入ってないのね不憫〜!」とか。起きたら自分の部屋だった矛盾も、
「リトルが寝た後に兄が運んだのね、萌える!」とか、始終こんな感じで。

そんな訳で、個人的にはそんなマイナス面も吹っ飛ばして★5でも良いんですが、
客観的に見て人様にオススメしづらいマイナス面もあるので、−1して★4にします。

世界観やキャラクターがツボで、
ノリが合いそうな方はぜひ。

最後に、変に限定版を出さない所は好印象だと思います。(08/06/24)





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