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「絶対迷宮グリム 七つの鍵と楽園の乙女」の私的レビューv

▼ ゲーム紹介 ▼
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開発元:
価格:
機種:
発売日:
CERO:

個人的評価:
メルヘンゴシックAVG
(女性向け恋愛AVG)
(株)ヴューズ
花梨エンターテイメント
6,090円 (限定版:8,190円)
プレイステーション・ポータブル
2010年4月28日
B(12歳以上対象)

★★★★☆
■ストーリー
おとぎ話が大好きで、ちょっぴりドジな少女、ヘンリエッタ。
彼女はいとこのグリム3兄弟と、ハーナウの村で平穏な生活を送っていました。
しかしある日…。森に迷い込んだ夢を見たヘンリエッタが目を覚ますと、崩壊した村にヘンリエッタと、グリム兄弟の末っ子・ルートヴィッヒだけになっていました。手がかりは、地下室あった兄たちの研究日誌と、ルートヴィッヒの胸に掲げられた鍵だけ。それを手にして、グリム兄弟を捜す旅に出た2人は、行く先々で“ハーメルン”、“赤ずきん”、“ラプンツェル”などのグリム童話の登場人物たちと出会って行きます。 彼らも皆、胸に不思議な鍵を掲げているのでした。
やがて鍵は、世界の異変を救う希望「楽園の乙女」を覚醒させ真実へ導いていきます…。
(パッケージ裏より抜粋)

■どんなゲーム?
グリム童話をモチーフにした、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。
ヘンリエッタと仲間たちの友情や、魔女や魔王との戦いを経た恋物語を描く。ロマンス+バトル+ほのぼの。糖度はルートによって高低さ有り。”グリム童話”らしい暗黒さも健在。

【原画】キリ 【シナリオ】菜摘かんな/瀬戸トミコ/小和泉いづみ
【キャスト】ヘンリエッタ(伊瀬茉莉也)、ルートヴィッヒ(水島大宙)、あかずきん(柿原徹也)、
      ハーメルン(寺島拓篤)、蛙の王子(岸尾だいすけ)、いばらの王子(諏訪部順一)、
      ヤーコプ(成田 剣)、ヴィルヘルム(平川大輔)、夢魔(藤原祐規)、
      ラプンツェル(阿澄佳奈)、いばら姫(水原薫)、他..
【主人公】名前変更可能、音声ON,OFFあり、立ち絵あり
▼ レビュー ▼
※このレビューは一部をクリア後に書いたトピックス(10/05/10)から流用しています。
※書いた本人もビックリの長文です。

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同じメーカー(花梨)作の「プリンセスナイトメア」がすごく面白かったのと、
世界観のグリム童話(特に暗黒部分)が好きなので、発売を心待ちにしていた1本。

結果を先にいうなら、大満足。
でも、同時にかなり人を選ぶゲームだなーとも感じました。

1)ビジュアル・音楽・世界観

グリム童話をモチーフに、北欧神話テイストをプラスした世界観。

可愛いけど少し残酷な、グリム童話の世界を丁寧にビジュアル化していました。
立ち絵、背景ともに申し分なく。BGMも雰囲気に合っててとても良かったです。
特に、OP・EDムービーは秀逸の出来。(OPの歯車や影絵チックな所が大好き!)
管理人、プレイ期間中は気付くとEDのサビを鼻歌で歌ってしまった程です。

イベントスチル(CG)も、少しムラがあるけど華やかで可愛い色合いでステキでした。

技を使う時のカットインも、美しいエフェクトが入り目にも楽しい演出で◎。
何度も見れば飽きるけど、「プリンセスナイトメア」の時のよりコンパクトになっていて、
苦痛とまではいかなかい感じです。(RPGの魔法エフェクトをぼんやり見るくらい?)

ただ、「学園もの」などの分かりやすい世界ではなく、かなり独特の世界観なので、
最初はとっつきにくいかもしれません。2〜3人ほど攻略して世界観に慣れてくると、
加速度的に面白くなっていく…という感じですね。


2)キャラクター

月並みな言葉ですが、どのキャラも個性豊かで魅力的でした。

特に、誰ひとり心底むかつくヤツがいないのは良いと思います。
いばら姫も最初高飛車すぎてどうしようかと思ったけど、友情に熱い良い娘でしたし、
あるルートで敵対する魔女や夢魔も、全ルートをやるとわかりますが、可愛いヤツらです。

全体的に体の線が細く、こう…腰なんて力を加えたらボキっと折れそうなんですが、
グリム童話の世界で、重量感のあるキャラがいたら逆に違和感があるだろうし、
この絶妙に体重を感じさせないデザインは世界観に合っているのかもしれません。

主人公の個性が強いので、(花梨ゲームの特徴)
自分を投影しながら遊ぶ人は、感情移入しずらい部分もあると思いますが、
1人のキャラとしてみれば、ウザくもなく前向きで非常に可愛らしかったです。
考えなしに皆をピンチにしてしまった時も、責任を感じて1人で頑張る一面もありますし。

若干幼く、ふらふらした印象もありますが、
「10歳の時に夢魔に襲われ眠りに入り、5年ぶりに目を覚ます」という設定なので、
見た目15歳でも実質10歳なんだからしょうがないと言った感じ。
旅を通して色々な事に直面する中、急激に大人(成長)にならせざるおえないが、
追いついてないという部分が、ふらふらした印象になるんだと思います。

ハーメルンは守銭奴、赤ずきんにいたっては男の子といった、
ぶっ飛んだアレンジが特徴ですが、特にラプンツェルのゲーマー設定には笑いました。
「セーブデータをなめないで!!」から始まる一連のセリフは、最高の名台詞だと思います。

そして、これはすごく言いたい。
蛙の王子は、 蛙 姿 の 方 が 好 き だ ー ! ! !

蛙姿の王子の方が、凛々しくて愛らしい。
声も人間姿よりちょっと低くて、言ってる事も思慮深いし。
でも、真っ赤になったり、照れたり、ショックを受けたりする姿がまた…!
大きさは、大きいぬいぐるみくらいで、抱えて走れるし。

特に水浴びシーンで、ヘンリエッタの無自覚な言葉を受けての、
あの、あの王子の反応は、可愛らしすぎるだろう!!!

なので、蛙の王子が人間に戻った時なんか、
「美女と野獣」のビーストが、ラストで人間に戻った時のような、寂しさが…。(´・ω・`)
いや、美形なんですけどね。だからよけいに、カムバック、カエル。

いばらの王子は、声が素晴らしかったです。
白いコートの下は、短パンに膝上ブーツという絶対領域だったので、
わたしの中で彼はヘンタイ王子になりました。ヘンタイキャラは大好きです。



3)ストーリー

幼なじみのルートヴィッヒと共に兄たちを探す旅に出た主人公(ヘンリエッタ)が、
ハーメルンやあかずきんなどのグリム童話のキャラ達と仲間になっていく物語は、
ギャグあり、バトルあり、感動シーンあり、暗黒シーンありのごった煮風。

ギャグとシリアスのバランスは良い感じ。(前半はギャグ多めかな?)
旅の仲間が増えてどんどん賑やかになっていく珍道中は、見ていてとても楽しいです。
ただ、要所要所のシーン以外は、大胆に削ってあるので、少し急展開な部分もありますね。

そんな事から、恋愛への過程はルートによって急すぎてビックリする事も。
特に、いばらの王子とのジェットコースターラブっぷりには、
素で (゚Д゚)!? ←こんな顔になってしまいました。(いくらなんでも急すぎる!)
過程萌えとしては、もうちょっと丁寧に描写してくれてもいいのに…と思うこともしばしば。

丁寧に描かれているキャラもいるので、ムラがあるんですよね。
一応、グリム3兄弟と蛙の王子、あかずきん辺りは丁寧な方かと思います。
女の子との友情ルートは、2人ともとても良かったです。

最初から行ける魔女ルートと、2周目以降の魔王ルートがあるのですが、
魔女ルートに比べ、魔王ルートの方はボリュームが多く、悲しい展開になるのが特徴。

花梨の乙女ゲーは2本目ですが、ただ甘いお話ではなく、バトルがあったり、
犠牲の上に成り立つ幸せだったりと、一癖あるのが特徴なんでしょうか。
「少しの鬱展開でも許せない!!」という方は要注意ですが、
私はただただ甘いだけより、こういう方が好みなので、とても面白かったです。
(その犠牲すら回避する大団円ルートも存在するので苦手な人も一安心?)

個人的には、1番糖度の低いヤーコプ兄さんルートが好きです。

男女の恋愛をも超える深い愛情に涙腺崩壊。どこまでも広い兄さんサイコー!
特に、某所が崩壊した後の必死になる三男と、ラストのスチルも良いし、
そしてその後の、主人公のセリフがまた!。・゜・(/Д`)・゜・。


ただ、魔女ルートは各キャラとの展開もバラエティにとんでるんですが、
本筋であろう魔王ルートの方が金太郎アメ(どれも同じ展開)なのが気になりました。
細かい部分は違うんですが、行き着くところは同じなので先が読めちゃう。(^^ゞ

あと、若干グロ要素もあるので、苦手な方は気をつけた方が良いと思います。
選択肢を間違えると容赦なくバッドエンド直行な場面も多いので、注意が必要です。


4)システム

システム面は、キャラ毎に音声のONOFFが設定出来たり、
セーブ数が32個と多かったりと、基本的な部分を網羅しつつ細かく頑張ってると思います。

ただ、乙女ゲーとしてはあと1歩及ばずと言った所。

足りないのは、「クイックセーブ・ロード」と「強制(未読)スキップ」でしょうか?
周回前提で、別ルートに入ると同じシーンでも飛ばせないのはやっぱりダレますし、
選択肢1個間違えると即バッドエンド行きなので、クイック無いとけっこうキツかったです。

あとは、既読スキップがスキップ専用画面な所かな。
スキップとはいえ、矢継ぎ早にシーンが移り変わっていくのを見るのも楽しみの1つだし、
ゲーム画面見ながら、「ああ、そろそろ選択肢だなー」と身構えられるんですよね。

専用画面と言っても、テキストは流れて行くので凝視してれば分かるのですが、
そう延々と凝視してる訳にもいかず、気を抜くといきなり選択肢!という感じになります。
しかも、時間制限付きのの選択肢。
ここで何度焦って間違って(時間切れして)、BAD行きやフラグへし折った事か…。orz

それでも、最後まで遊んじゃう魅力はあるんですけどね。

攻略制限がかなりあるのに、アナウンスがなにもないというのも気になりました。
結構針の穴を通すようなフラグ管理が必要なので、難易度が高い方なのに、
さらに攻略制限があるので、選択肢が間違ってるのか、ルートが開いてないだけなのか、
その判断が微妙で、さらに難易度が上がってると思うんですよね。
せめて、「○○ルートが開きました」等、プレイ画面に表示してくれたら良かったなー。
ただ、最初の手探りを過ぎてパターンを掴んじゃえば、後は結構楽勝です。

あと欲をいえば、音楽鑑賞が欲しかった。せっかく素敵なOP・EDなのに勿体無い。

音割れとかは、ヘッドフォンでプレイしてたのか気になりませんでした。
画面が小さくて見にくいのは、TVに繋げば大画面だし音割れもありません。(オススメ)


5)まとめ

色々マイナス面も書きましたが、もう少しここがこうなってたら万人にオススメできる
良作になったのに勿体無いよー的な愛の表れというか、個人的には大満足の1本です。

マイナス面をふっ飛ばしても全クリしてしまう魅力がこのゲームにはあると思います。

期待していたグリムの暗黒面もしっかりとありましたし、
キャラ同士の掛け合いがとにかく楽しくて楽しくて、全クリするのが勿体無いくらい。
ボリュームも文句ないし、SADもBADも許せる切なさ加減で良かったし、良作だと思います。

グリムの世界観とキャラの魅力で、★5でも良いんですがマイナス面もあるので★4で。

 ・グリム童話な世界観や絵が好み
 ・甘さも軽めの方が好き
 ・キャラ同士のワイワイとした掛け合いが大好き
 ・主人公に個性があってもいいよ
 ・微グロ(微エロ)や少しの鬱展開も大丈夫だよ!
 ・選択肢が少なくて読むの多いのOK!

という方は、面白いと思いますのでオススメです。
当たり前の事ですが、「おとぎ話を改変すんな!!」って人にはオススメしません。

主人公=自分のプレイヤーさんよりは、主人公≠自分の傍観プレイヤーさんに。
主人公の声も入ってるし、オートにしてドラマCDかOVAみたいにまったり遊ぶといいかも。

全キャラのをクリアしてから見られるグランドフィナーレは本当に大団円で、
物語が綺麗にまとまっているので、遊ぶならぜひ最後までプレイしてもらいたいです。

乙女ゲーで主人公の性格をきちんと設定している数少ないメーカーなので、
これはこれでメーカーの個性として、突き進んでいってもらいたいですね。応援します。

花梨の次回作に期待!

あと、グリムのファンブックと「断罪のマリア」のPSP移植も切に希望!!(10/05/25)





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