■ 華ヤカ哉、我ガ一族 >> ゲーム紹介 ■

「華ヤカ哉、我ガ一族」の私的レビューv

▼ ゲーム紹介 ▼

ジャンル:
発売元:
開発元:
価格:
機種:
発売日:
CERO:

個人的評価:
女性向け恋愛AVG
オトメイト
ヴァンテアンシステムズ(株)
6,090円  (限定版:8,190円)
プレイステーション・ポータブル
2010年7月1日
C(15歳以上対象)

★★★★★
■ストーリー
時は大正。明治より西洋の文化を取り入れた日本は、大正になると大きな発展を遂げていた。
そんな中、日本を代表する財閥へと一代で築き上げた宮ノ杜家の当主・宮ノ杜玄一郎は、ある日六人の息子のうち、誰か一人に全ての財産を譲ると宣言した。
一方、貧しい家に生まれた少女はるは、宮ノ杜家関係者達との出逢いで宮ノ杜家で使用人として働く事になる。はるは、個性豊かな六人の兄弟達、そして宮ノ杜を取り巻く人々に翻弄されつつも、持ち前の元気で乗り切っていこうとするが…。(取り説より抜粋)

■どんなゲーム?
大正時代の身分違いの恋を描く、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。
使用人はると御曹司達や宮ノ杜を取り巻く人々との交流を描く。両思いになったからといって、めでたしめでたしで終わらないその時代らしいハラハラする展開が特徴。シリアス&コメディ。
甘さはルートにより変動。収集や依頼などのやり込み要素もあり。ボリュームは多い。

【原画】ユウヤ
【キャスト】宮ノ杜正(宮内敦士)、宮ノ杜勇(田坂秀樹)、宮ノ杜茂(前田剛)、宮ノ杜進(梯篤司)、
       宮ノ杜博(岸尾だいすけ)、宮ノ杜雅(岡本信彦)、(隠しキャラ)泰勇気、他..
【主人公】名前変更あり、音声なし、立ち絵なし
▼ レビュー ▼
※このレビューはプレイ後に書いたトピックス(10/12/11)を元に加筆・修正をしています。

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面白かったー!!!

オトメイトだったので警戒してたんですが、開発はヴァンテアンとの事。
ヴァンテアンといえば、私はTHE原始人THEネコ村の人々の印象が強くて、
乙女ゲーは未体験だったのですが、↑2本がかなり面白かったので、
きっとこれも面白いだろうと思って少し遅れて購入してみた次第。結果は、大成功!!

むしろ、なんで発売日に買わなかったんだ、スルーしてて損した損した!!という感じ。

1)キャラクター・立ち絵

まず目を引いたのは、立ち絵の素晴らしさ
乙女ゲーって「スチル集め」がメインといって過言じゃないじゃないですか。
今回初めて「スチルなくてもいいな」と思えるほど良かったです。
とにかく、バリエーション豊か。
夏服、冬服、洋装、和装、制服、軍服、燕尾服、寝巻き。
しかも、室内と外で1枚羽織ったり帽子を被ったりの細かい変化もあり、
寝巻きだと髪型すら違うキャラもいて、それぞれに複数のポーズ&口パク。
どんだけの量なんだろうと思う。
それが、少し動きのある背景(雲が流れたり、桜が散ったり)と重なるので、
臨場感がハンパないです。スチルないイベントも見ててすごい楽しい。

その中で1番感動したのは、冬の外でキャラが喋ると白い息が出ること。
しかも、喋りの息継ぎに合わせて、ふわっふわわって出るんです!
何というこだわり! これぞ物作り! 最高だ!*。(*´Д`)。*

キャラクターも皆いい味出してました。
六兄弟は、見た目の第一印象と違う部分も持ち合わせてるんですよね。
プライド高い長男は、実はいい人で友達思いとか、
高圧的な次男は、実はロマンチストで天然だとか。そんな感じに。
これが、話が進むとチラッチラッっと見えてきて、可愛いのなんの!!

6人の個性がしっかりとあるので、皆がワイワイしてるシーンが面白いです。
食事風景も朝の玄関も好きだけど、個人的には年末年始の別荘が最高!
2人でしっとりも好きだけど、こういうワイワイシーンが楽しいのって、
私的乙女ゲーのポイントとしてはかなり大きいです。ここで★1個増える感じ。

脇を固めるキャラも全員好きです。
わかりやすいツンデレのたえちゃんとか、無くてはならない存在。
意外とデレる使用人頭の千富さん、思った以上に策士な執事平助も大好き。
情報屋の喜助は、対象キャラでもいいくらいのキャラでした。
各キャラのお母さんも、凛としてたり可愛かったりと非常に魅力的でした。

2)ストーリー

ストーリーは、時代背景も合わせて身分違いの恋なので、相思相愛に
なったからといってめでたしで終わらない緊迫したストーリー展開が良かった。
最後の最後まで(スタッフロール中ですら)やきもきしっぱなし!!
かといって、シリアス一辺倒ではなく、合間に合間に挟まるコメディも◎。

個人的には勇様ルートの、※ネタバレ表記【「はい!」→「返事は短く」→「い?」→
「馬鹿者そっちではない!」→「はっ!」
】が最高に好きだ!!


ルートによっては、あっさり気味だったり父親が酷すぎたりしますが、
財閥の家督争いというテーマの割には、そんなにドロドロしてない印象。
母親が絡むのでどうなる事かと思ってたけど、みなさん意外とフェアーでした。

4月〜9月の共通ルートは長い(半年分)し、やや金太郎飴な部分もありますが、
同じ催し物イベントでも好感度で6人分分岐したり、個別イベントが挟まれたりと、
6月くらいからお手当てキャラ毎に細々と違う展開になるので気になりませんでした。
そして、10月からの個別ルートも長い長い。たっぷりです。
1年間を通して丁寧に過程が書かれてるので過程萌えとしては大満足。

気になる部分といえば、主人公の気持ちが分かりずらかったかな?
立場を気にして身を常に引いているからなのか、ストレートに好きという感情を
表に出さないので、どっち付かずな印象をどうしても与えてしまいますね。
なので、こう…後半は男性の方が押せ押せに見えてしまう感じです。

3)システム

システム周りはいい出来でした。
簡易セーブロード、ログからのジャンプ、各種設定。痒い所に手が届く感じ。
ヴァンテアン前作のカヌチのシステムがいまいちという話を聞いたので、
乙女ゲー1本作って、こなれたんだろうなーと思います。
(ただ、ごくたまにテキストにない音声が入ってる事も。これは何だろう?)

毎週行動(仕事)を入力する、いわゆるGS的なSLG部分は、
人によっては蛇足かと思いますが、私自身は結構面白かったです。
ただ、2周目以降は若干ルーチンワーク(作業)化しちゃいますけどね。
探索や依頼のミニゲームは、世界観を楽しめたし、見付けるおまけも
設定画や各キャラのボイスミニイベントだったりと、非常に集めがいがありました。

家具をゲットして自室を飾るというのも、家具好きにはたまらない仕掛け。
「忘れ物取りに行っただけでお礼にシベリア絨毯くれるってどうよ!」
「お礼の価格設定がおかしいだろう!!!」というツッコミはお約束という事で。

4)まとめ

赴くままにガガガガと書いたらえらい長くなっちゃいましたが、
個人的には★5ですね。もう大好き!配信後日談もばっちりDLしちゃったし、
ファンブックとドラマCDも買ってしまいました。(両方とも最高に良かったです)
ただ、人によっては合わない部分もあるので、総合的に見たら★4かな?

最初がキツそうな、長男次男六男も6月すぎると態度が軟化してくので、
ゴミ虫扱いがネックでスルーしてる人も大丈夫だと思います。
むしろ、そんな扱いした人がラストではメロメロというギャップがいいですよ!
オススメするタイプは、

  ・大正ロマンとかのレトロな雰囲気が好き
  ・好きになっていく過程に萌える
  ・キャラがワイワイしてるのが好き
  ・読んで選択肢を選ぶ以外のシステムがあっても大丈夫!

あたりでしょうか。合いそうと思った方はぜひ!!

最後にゲーム内容とは関係ないのですが、
購入前に某所のレビューの「隠しキャラも攻略して…」という部分を読んで、
隠しキャラ?! じいやか?! あの執事のじいやか?!
と意気込んで調べたら違った。orz という顛末があったのはいい思い出です。
…いや、まあ、冷静に考えればそんな訳ないんだけどね。
何で「隠しキャラ→じいや」って、思っちゃったのかと自分ツッコミ。(^^ゞ

個人的には大満足の1本。今度出るファンディスクも楽しみです。(11/06/27)





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